研修内容
地域包括ケア時代に求められる医療と地域を切れ目なくつなぐ支援
高齢者の在宅移行がますます求められる中、病院から地域への「暮らしのつなぎ方」はこれまで以上に重要性を増しています。2026年の診療報酬改定を控え、急性期から回復期、そして地域へ-医療と生活の橋渡しとなる支援の実際をそれぞれの立場の実践者の視点から退院支援における困難事例への対応を深掘りいたします。
単なる制度解説や加算の話ではなく、「現場で本当に役立つ支援の工夫」や「制度の隙間にある支援ニーズ」に焦点を当てた内容でお届けします。
退院支援看護師、MSW・地域連携室の方々にとって回復期や地域のその後の生活をどう見通すかはもはや不可欠な視点です。
本研修では、それぞれの現場のリアルな事例や保険外も含めた地域資源の活用法と連携など明日からの実務に活かせるヒントが満載です。
タイムスケジュール
※予定している内容は変更になる場合がございます
講座【1】
[広島]8月2日(土)10:00~10:50/[福岡]9月13日(土)10:00~10:50/[大阪]10月11日(土)10:00~10:50
地域包括ケア時代の退院支援と生活支援の実践(1)
それぞれの病院・事業所の特性に見る在宅支援への動き
~急性期病院の立場から~
講師:塚村 夕布子 氏(福山市民病院地域医療連携課 課長兼副看護部長)/池田 克美 氏(福山市民病院 退院支援看護師)
地域包括ケアが進展する中、退院支援とその後の生活支援は医療と福祉が連携して切れ目なく行うべき重要なプロセスとなっています。本講座では、急性期病院の立場から、在宅支援へとつなぐために実際に行われている取り組みや、院内外の多職種連携の工夫について紹介します。また、病院ごとの機能や地域特性の違いが、どのように支援の在り方に影響を与えているのかも併せて考察いたします。限られた入院期間の中で、どのように患者・家族と向き合い、地域の資源へとつなぐのか。実際の現場の取り組みをもとに、明日からの支援に役立つヒントを共有します。急性期病院の役割と地域とのつながりを改めて見つめ直す実践的な内容です。
【内容】
・急性期病院からつなぐ在宅支援
・福山市民病院医療連携課の取り組み
・MSWの支援内容
・退院支援でジレンマを抱えている事例
・退院支援の看護師のかかわり など
講座【2】
[広島]8月2日(土)11:00~12:00/[福岡]9月13日(土)11:00~12:00/[大阪]10月11日(土)11:00~12:00
地域包括ケア時代の退院支援と生活支援の実践(2)
それぞれの病院・事業所の特性に見る在宅支援への動き
~回復期病院の立場・退院困難な方の支援を行う立場から~
講師:東原 沙弥香 氏(福山リハビリテーション病院 地域連携部課長)/岡本 深雪 氏(一般社団法人flower's 代表理事)
地域包括ケア時代において、回復期病院は在宅生活への重要な橋渡し役を担いますが、特に退院困難な方への支援には、医療機関単独では限界があります。本講座では、回復期病院と退院後の暮らしを支える保険外事業を行う講師が登壇し、それぞれの立場から実際の支援の流れや連携の工夫を共有します。医療と生活支援がどうつながり、どう補完し合うことで、本人の「地域で暮らしたい」という希望を実現できるのか。制度のはざまで見落とされがちな課題に対して、現場で実際に行われている支援の工夫や連携の取り組みを紹介します。多職種が連携し、地域の多様な資源を活かすヒントにあふれた講座です。
【内容】
・回復期から地域へつなぐ退院支援
・切れ目のない支援とは
・理想と現実の狭間で
・「制度」「人」「資源」をつなぐ調整役 など
講座【3】
[広島]8月2日(土)13:00~14:00/[福岡]9月13日(土)13:00~14:00/[大阪]10月11日(土)13:00~14:00
地域連携の強化策!退院支援からバトンをつなぐ実践事例
~それぞれの立場化からどう関わったのか~
塚村 夕布子 氏(福山市民病院地域医療連携課 課長兼副看護部長)/池田 克美 氏(福山市民病院 退院支援看護師)
東原 沙弥香 氏(福山リハビリテーション病院 地域連携部課長)/岡本 深雪 氏(一般社団法人flower's 代表理事)
退院支援のその先にあるのは生活の再構築です。その実現には、病院から地域へと支援のバトンを確実に渡す仕組みと実践が求められます。本講座では、医療・福祉・地域支援の異なる立場から、実際に連携して支援を行った事例を紹介いたします。それぞれの職種・機関がどのように役割を担い、どのタイミングで介入し、どのように情報共有を進めたのかを具体的に解説します。「退院後にどうつながったか?」「関わりの中で何が変わったか?」をリアルに描き出し、支援がつながることで生まれる安心感と可能性を参加者と共有します。地域包括ケアの実現に向けて、連携のヒントと仕組みづくりを考える機会となる分科会です。
【内容】
・事例(1)「救急搬送・独居・キーパーソン不在!心身の消耗を最小限におさえ、ご本人の人生に寄り添うには」
・事例(2)「親族はいるけど関係性は疎遠…訳あって自宅には戻れない」
【事例を交えたトークセッション&参加者交流】
[広島]8月2日(土)14:15~15:30/[福岡]9月13日(土)14:15~15:30/[大阪]10月11日(土)14:15~15:30
あなたならどう暮らしをつなぐ?
退院支援における「最後のひと押し」を支える知恵と工夫
急性期・回復期・保険外サービスと立場の異なる講師陣がそれぞれの立場から語ってきた「退院支援の連携におけるリアル」。このトークセッションでは、講演では語り切れなかったエピソードや課題意識、参加者の皆さんからの関心が高い質問に対して、ざっくばらんに語り合います。
【内容】
・講座[3]の事例をさらに深掘り
・退院調整、退院支援現場の苦労と工夫
・うまく地域の資源と連携していくために
・制度と制度の間を埋める「支援の知恵」
・明日から活かせる「連携」「見立て」「つなぎ方」のヒント ほか