場所の見当識とは自分がいる所や場が認識できる能力のことです。
一般的には、場所についての見当識は一つの要素として扱いますが、ここでは「場の見当識」と「所の見当識」に分類しています。
場所の見当識
(1)「場」の見当識
「場」の基本状況把握…公的な場か私的な場か、天気・温度・湿気はどうか など
上記のほかに「過去・現在・未来」といった時間的経過区分が含まれる場合もあります。
(2)「所」の見当識
「所」の基本状況把握…どこの県、市、町か建物の何階か など
場所の見当識について
【場所の見当識の種類】
場の見当識[公式の場、私的な場]、所の見当識[地方・県・市 他] など
【場所の見当識の障害順序例】
昔過ごした時間が長い変化の少ない自然の場所 ~ 最近のなじみの少ない変化する人工の場所
【場所の見当識の評価】
MMSE、見当識チェック表 など
【場所の見当識の刺激・活用法】
意識的な質問や環境設定 など
【場所の見当識を補完する環境・ケア】
職員による補完、環境による補完、安心できる環境 など
【その他】
リロケーションダメージについて など
場所の見当識の障害
場所の見当識の低下経過は十分研究が進んでおらず、不明確です。
介護現場の印象では、「昔過ごした期間が長い所で、変化の少ない、身体行為的な場所」、例えば、昔のままの小学校、公園、神社などは見当が保たれやすく、「最近になってかかわるようになったなじみのない場所」で、変化する、非身体行為的な場所、例えば店の入れ替わりの多い交差点、利用しはじめのデイなどは、見当が障害されやすいようです。
<見当識が保たれやすい>
・昔過ごした時間が長い
・変化が少ない
・特異的な身体行為を伴う場所
<見当識が低下しやすい>
・最近・過ごした時間が短い
・変化が激しい
・特異的行為を伴わない
【情報提供元】
実践 認知症ケア2
https://dayshop.biz/item/detail/2152.html
デイの管理者&リーダー「だよりね」
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