2022年5月30日(月)に「第94回社会保障審議会 介護保険部会」が開催されました。
ここでは傍聴した報告をします。
今回のテーマは、大きく以下の2点でした。
【1】地域包括ケアの更なる深化・推進について
【2】介護分野における文書負担等の軽減に関わる議論の進め方について
【1】については介護予防事業に関する発言が多くみられ、「現状、従前型サービスが多く、住民主体型サービスが伸び悩んでいるため、住民主体型サービスを推進する方策を取るべき」「今後互助の担い手が減るため、事業そのものの仕組みを修正すべき」「前期高齢者と後期高齢者で予防事業の在り方を変えるべき」などの意見が出ました。
地域包括支援センターに関しては、「認知症対策の推進」「重層的相談支援などの推進」など色々な視点から「マンパワーを充実すべき」との意見が出ました。
また在宅医療が今後増大していくことが想定されるので、「訪問看護事業所数増の推進」「チームとしての取り組みの推進」「エビデンスの集積」などの意見が出ました。
一方通所介護事業所でのオンライン診療については、医師会委員の方より反対意見が出されました。
老人ホーム等の人員基準緩和については、「職員を減らすということであれば絶対反対」との意見が利用当事者団体から出ました。
【2】については、「申請書類」「事業所間の書類」「利用者に関する書類」それぞれについての削減要望が出ました。
日本通所ケア研究会 会長:妹尾弘幸の雑感
現段階の会議は、「各委員からの意見を一方的に聞く」という段階のものです。
したがって、今後厚生労働省がこれらの意見を集積し、具体的な内容、落としどころを探っていくことになります。
2024年度は、「医療・介護・福祉」の同時改定となる重要なキーイヤーです。
そのため、特に分野を跨ぐサービス、分野間の整合性が必要なサービスについては優先的な対応がされていきます。
他分野の議論も活発化しているので、今後は他分野の部会も注目していく必要があります。
【情報提供元】
第94回社会保障審議会介護保険部会
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25879.html
【学ぶ】
■デイの基準と指導・監査対応セミナー
https://www.tsuusho.com/standardr