センス・コミュニケーション絵画療法で五感を刺激し、交流を楽しむ
センス・コミュニケーション絵画療法とは、旬の自然物(野菜や果物など)と利用者の五感を結びつけ、描きたくなる衝動を引き起こす絵画療法です。
認知症の人、麻痺のある人など、作業は難しいと思われる対象者にも、それぞれの状態に応じてご本人が「自分の力で」「始めから終わりまで」「完成させることができる」アートプログラムです。
介護を必要とする人はもちろん、そうでない人も含めて誰でも参加できるアートのレクリエーションやリハビリテーションとして活用されています。
「こころの健康」「つくる楽しみ」「できる喜び」を実感
描こうとする意欲を高め、アートプログラムを実践することで手指の巧緻性、表現力、積極性、コミュニケーションへの意欲などを向上させることを目的とします。
活動を通して「こころの健康」「つくる楽しみ」「できる喜び」を実感していただけるようにプログラムを工夫し、アート活動を実践します。
センス・コミュニケーション絵画療法の目的
■旬の自然物を題材に、思い思いに絵を描く
⇒季節を感じる、五感を刺激して記憶を想起させ、回想の効果を得る
■指先の運動能力を維持・回復する
■コミュニケーションを活性化させる
⇒他利用者やスタッフ、家族との良好な関係づくり
■ストレス解消、うつ・意欲低下の改善・予防
⇒つくる楽しみ、できる喜びが生まれ、生きがいを実感できる
まずは「導入」をしっかりと
センス・コミュニケーション絵画療法は、ただ描画するだけでなく、題材の提供方法を工夫して対象者の記憶をよみがえらせる回想法のようなかかわり方や、トークや歌による雰囲気づくりを行います。
そのため、導入で参加者の心をしっかりつかむことが大切です。
【1】コミュニケーションしやすい座席の配置
軽度の方の近くに重度の方を配席します。(参加者同士の相性への配慮も必要)
そうすることで、参加者間で意見を出し合ったり、助け合ったりとさまざまなコミュニケーションの場ができやすくなります。
スタッフは参加者の「絵を描く」という行為自体に手を貸すことは極力行わず、ご自分の力で、すべて描き上げていただきます。
【2】「描きたくなる衝動を引き起こす」雰囲気づくり
・五感を使った題材の観察(実際に触ったり、匂いを嗅いだり、時には食べたりなど)
・制作中の写真を見せて「一緒に描きませんか」と声を掛ける
・なかなか気分の乗らない方には、「皆さんがどんな作品を完成されるか、見るだけでもいかがですか」と誘導してみる
(他人が一生懸命に描いているところを見れば「自分もやってみようかな」と思えることも。無理強いしないように気を付ける)
【3】会話~クイズで興味をひく~
実践中の会話は、雰囲気づくりに影響します。特に導入では、参加者の心をつかむ必要があるので、楽しく興味をひく内容が求められます。
【情報提供元】
認知症ケア各種療法
https://dayshop.biz/item/detail/2174.html
【学ぶ】
■日本ケアレク研修大会2023
■【オンライン配信】「訪問+通所の新サービス」&「地域ケアステーション」
https://tsuusho.com/special_ondemand2
■デイの管理者養成講座&運営改善講座
■介護制度と報酬改定への対策&デイサービス見学会
■看護職・機能訓練指導員・介護職のための個別機能訓練実技セミナー
https://tsuusho.com/kunren_jitsugi
■【令和5年度版】デイの基準と運営指導・監査対応2日間セミナー
https://www.tsuusho.com/standard
■管理者・リーダーのための人財育成に向けた課題解決型セミナー~なぜ事業所内会議で意見が出ないのか?~
https://tsuusho.com/human_resource_development
■介護現場で働く職員が知っておくべき高齢者の方へ必要な医療知識
https://tsuusho.com/medicalknowledge
■現場が大変身!スタッフ・ご利用者の活気が生まれる環境改善のビフォー・アフター ~「導線の仕掛け」と「プログラムづくり」の実践セミナー~
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■【オンライン配信】2024年介護報酬改定の影響と対応
https://tsuusho.com/special_ondemand
■【オンライン講座】PEAPに基づくご利用者を取り巻く施設環境づくり
https://tsuusho.com/lp_creating_an_environment