2022年11月14日(月)に、第101回介護保険部会が開催されましたので、月刊デイ編集長であり日本通所ケア研究会会長の立場から私感を交え報告します。
今回の介護保険部会のテーマは「地域包括ケアシステムの更なる深化・推進について」で、具体的な検討項目は以下の通りです。
【生活を支える介護サービス基盤の整備】
■地域の実情に応じた介護サービスの基盤整備
■在宅サービスの基盤整備
■ケアマネジメントの質の向上
■在宅医療・介護連携
■地域における高齢者リハビリテーションの推進
■施設入所者への医療提供
■施設サービス等の基盤整備
■住まいと生活の一体的支援
■介護情報利活用の推進
■科学的介護の推進
■財務状況等の見える化
■介護現場の安全性の確保、リスクマネジメント
■高齢者虐待防止の推進
在宅サービスの基盤整備では、
・訪問や通所などを組み合わせる複合型サービス類型の新設
・機能が類似・重複しているサービスの統合整理
・介護サービス基盤の整備をより進めていくための方策の検討
などが挙げられました。
これについては、大きな反対意見は見られず、推進すべきとの意見、地域の実情に応じて推進していくべき等の意見が出ました。
また、看護小規模多機能型居宅介護については居宅介護サービスの扱いもしてほしいとの要望も出ました。
ケアマネジメントの質の向上では、ケアプラン情報の利活用を通じて質の向上を図っていくなどが挙げられました。
これについては、依然として経営者側からの囲い込みなどの指示があるため
・独立採算制の確保が必要
・ケアマネの量の確保も必要
・需給見込みの調査など
の要望が出ました。
施設入所に関しては、特別養護老人ホームの要介護3以上でなくても入所できる特例入所に関して柔軟化を求める意見が複数出ました。
介護情報利活用の推進では、介護事業所の財務情報の見える化などが提案され、「一人当たりの賃金」などについても公表対象とする案が出ました。
これについては、小規模の事業所も多く、個人情報となりうる場合もあるため慎重な検討が必要との意見が出ました。
高齢者虐待防止の推進に関しては、サービス付き高齢者住宅での虐待の調査、防止対策の推進などが必要という意見が出ました。
【情報提供元】
第101回社会保障審議会介護保険部会
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29048.html
デイの管理者&リーダー「だよりね」
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