ご利用者のAさんは、午前中は落ち着いた様子で過ごされていますが、午後になると、「こんなところにいてもしょうがないから、帰ります」と言い、玄関に向かおうとします。
しかし、レクが始まると、とても楽しそうに参加されるので、疲れて帰りたいわけではないようですが・・・。
Aさんは、なぜ帰りたがっているのでしょうか?
気持ちに寄り添って考えてみましょう。
ご利用者の「帰宅願望」とは?
「早く家に帰りたい」=「ここに居たくない」という気持ちです。
「帰宅願望」という言葉を見ると、あたかも「認知症特有の症状」と思いがちです。
不安な気持ちから「ここに居たくない」と考え、帰ろうとする言動につながっているとすると、かかわり方のヒントが見つかりそうです。
「疾患」という視点
なぜここに居るか分からず不安になる
朝の来所時、職員は「今日は午後からレクがあるので楽しみにしていてくださいね」と伝えていたのですが、昼食後には認知症の記憶障害によりA さんはそのことを忘れてしまっていました。
職員は「ゆっくりしておいてくださいね」と声かけしましたが、A さんはなぜここに居るのか分からなくなってしまったのです。
「人」という視点
「ここに居る必要はない」と思っている
職員の皆さんは、夕方まで勤務しなければならない日の昼食後に、突然家に帰ることはないはずです。
それは「午後からやらなければならない仕事がある」と分かっているからです。
しかし、もしA さんが「何もすることがない」と思っているとしたら、この場に居る必要はないと思うのは当然ですよね。
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