ご利用者のBさんは、入浴のために脱衣介助をしようすると、「なんでこんなところで服を脱がそうとするの!」と急に大声で怒鳴り、職員をたたくことがあります。
日頃、Bさんは入浴拒否もなく、「お風呂に入りませんか?」と尋ねると、「入るわ」と快諾し、入浴後も「気持ちよかったわ」と喜んでくださるので、お風呂が嫌いなわけではないようですが・・・。
Bさんは、なぜ職員に暴言・暴力をふるうのでしょうか?
Bさんの気持ちに寄り添って考えてみましょう。
ご利用者の言動に着目し、ケアにつなげる
「暴言・暴力」という用語だけに敏感に反応するのではなく、入浴介助の際にBさんがどのように発言し、何に怒っているのかに注目してみましょう。
認知症の「症状」とご本人の「気持ち」に気付くと、ケアのヒントが見えてきます。
「疾患」という視点
自分が「お風呂に入る」と言ったことを覚えていない
職員がデイルームで「お風呂に入りませんか?」と尋ねたとき、Bさんは「入るわ」と応じたものの、認知症の記憶障害により、そのことを忘れてしまいました。
自分が「(お風呂に)入る」と言ったことを覚えていなかったのです。
「人」という視点
「密室で服を脱がされる」と思い、不安になった
Bさんは、職員に連れて来られて二人きりになり、相手が自分の服を脱がそうとしていると思ったのです。
皆さんも同じ状況になれば、きっと大声を上げて抵抗するでしょう。
Bさんは状況が理解できず、不安で仕方なかったのです。
【情報提供元】
月刊デイ
【学ぶ】
■ほんとうの自立支援ってなに!?【介護スタッフ・看護職・リハ職向けセミナー】
https://tsuusho.com/self_reliance
■ケアマネオンラインセミナー~今後激変が予想されるケアマネジャーの役割どう変わる?どう対応する?~
https://tsuusho.com/caremanager
■【オンライン講座】PEAPに基づくご利用者を取り巻く施設環境づくり
https://tsuusho.com/lp_creating_an_environment