茨城県にある介護老人保健施設大宮フロイデハイム通所リハビリテーション(以下、大宮デイケアセンター)では、リハビリの質・量の向上を目指して、健康運動実践指導者※の資格を持つ介護職を「リハビリアシスタント(以下、リハアシ)」として配置し、介護職としての業務のほか集団リハや個別リハなどを担当しています。
また、利用者に前向きな気持ちでリハビリに取り組んでもらうために、法人内の通所リハ・訪問リハ・通所介護で共通の評価項目を設定してデータを収集し、数値を根拠に効果を分かりやすく伝えています。
※健康運動実践指導者…(公)集団体操の指導者育成を目的とした資格。健康・体力づくり事業財団が主催
リハアシがリハビリの視点で利用者と接する
大宮デイケアセンターでは介護職15名のうち5名がリハアシとして勤務し、「集団リハ」「個別リハ」「通常のケア」「健康運動のPR」などの業務を担当しています。
リハ職が利用者と個別にかかわる時間は限られていますが、リハアシがリハ職と相談しながら、リハビリの視点でケアや個別リハ、集団リハなどを行い、サービス提供中のさまざまな場面やケアをリハビリの視点で行うことにより、より効果的な結果に結びついています。
専門知識を学ぶ勉強会を定例開催
毎月1回、サービス提供時間外に法人内のリハアシが集まり、勉強会や集団リハの改善を行うリハアシミーティングを1時間程度開催しています(研修として業務扱い)。
勉強会では、利用者の動きの変化に気付きリハビリの視点に基づいた声かけができるように、下記のようなテーマで評価や集団リハのポイントをリハ職や先輩リハアシから学んでいます。
リハアシが中心となり集団リハの改善や健康への啓発活動を行う
利用者の状態に合わせて集団リハ(レッドコードが主)を提供するために、勉強会前後のミーティングでは、普段、集団リハを指導しているリハアシが中心となって、リハ職と相談しながら前年度のレッドコードの内容を検証し、一つの運動の目的に対して難易度が異なる複数のオプションを作成しています。
また、利用者のモチベーションを高めるために、健康に関する掲示板や自宅でもできる体操動画を作成し提供しています。
リハアシを増やすために資格取得費用を法人が全額補助
さらにリハアシを増やすため、健康運動実践指導者の有資格者を積極的に採用するほか、職員が資格取得を希望する場合、受講費用などを全額負担しています。
法人内で収集したデータをエビデンスとして活用
リハ職が年齢別・疾患別など必要に応じてリハビリの効果を検証するために、法人内の通所リハ・通所介護・訪問リハで、同じ項目(握力、片足立位、BI、TUG、HDS-R、FAIなど)についてデータを集め、エクセルで管理しています。ケアマネジャーや利用者にリハビリを提案する際に、同じようなリハビリを行った利用者の改善した割合などをデータで見てもらうことで、「自分もがんばろう」と意欲的にリハビリに取り組むことができています。
【情報提供】
■月刊デイVol255(2021年3月号)
【学ぶ】
■<オンラインリレー講演>2021年介護報酬改定・介護保険制度改正直前対応!地域包括ケア・包摂支援時代の通所系サービス生き残り戦略
https://tsuusho.com/daysurvival
■<完全オンライン開催>実践!認知症ケア研修会2021
■事業所運営の課題解決に直結する! すぐに始める「強い組織」をつくるための立て直しセミナー
■介護職・看護師・リハ職のための認知症ケア集中セミナー
https://tsuusho.com/concentrate
https://tsuusho.com/management2021
■新年度直前対応!デイ運営と事業展開3日間セミナー
https://tsuusho.com/management3days
■報酬改定対応!デイ加算算定のための評価・書類・記録・プログラムセミナー
■新たなデイの運営基準に沿った環境づくりから地域への参加セミナー
https://tsuusho.com/social_participation_activities
■新報酬対応!令和3年度からの通所介護計画書・個別機能訓練計画書などの書類総合セミナー
https://tsuusho.com/plan_comprehensive
■令和3年度のデイ運営セミナー
https://tsuusho.com/daymanagement2021
■新入浴介助加算の書類・プログラム総合セミナー
https://tsuusho.com/bathing_comprehensive