通所リハビリテーションや通所介護に通う利用者の中には、身体機能の改善や訓練すること自体が目的になっている方がおられます。
体を鍛えることは悪いことではありませんが、せっかく行っているその訓練が実生活には反映されないこともよくあります。
そのような場合、利用者のご家族から「主人は施設では頑張っているようですが、自宅では何もせずに寝てばかりいるんですよ」など、訓練の実施状況と自宅での生活の実態に相違があることもよく聞きます。
その背景には自宅での役割消失と、それに伴う意欲の低下、やりたいことの不明確さや諦めがあります。
さらに、セラピストのニーズ聴取不足による曖昧な目標設定や訓練の実施等があります。
このような状況の分析・解決ができていないと、「活動と参加」をいくら促しても実施することは困難です。
「活動と参加」が促進されない原因を考える
訓練を提供する前に、本人の気持ちや考え方について聞き取り、「活動と参加」が促進されない原因を探る必要があります。
その原因には、心身の状態が影響している場合と、本人にかかわるセラピストや周囲の環境が影響している場合があります。
まずは、本人と本人以外の要因を区別して考えましょう。
■本人の要因として考えられること
・体力・筋力が足りない
・やりたいことが見つからない
・失敗を気にして不安になっている
・意味がないと諦めている
・病気や年齢、環境のせいにしている
■本人以外の要因として考えられること
・やりたいことの評価や課題抽出が不十分
・目標と訓練の設定が曖昧
・自宅を訪問しておらず、実生活がイメージできていない
・自宅での役割について把握不足
【情報提供元】
■デイの管理者&リーダーオンライン「だよりね」
【学ぶ】
■【オンライン開催(全5回)】生活期リハ施設がすべき2021年介護報酬改定への対応と医療・介護事業における感染症・災害・経済危機などを乗り越えるための組織づくり
https://www.tsuusho.com/revival_of_life
■令和3年度のデイ運営セミナー
https://tsuusho.com/daymanagement2021
■新入浴介助加算の書類・プログラム総合セミナー
https://tsuusho.com/bathing_comprehensive
■新報酬対応!令和3年度からの通所介護計画書・個別機能訓練計画書などの書類総合セミナー
https://tsuusho.com/plan_comprehensive