「閉じこもり」「社会参加機会の減少」などが原因で転倒を繰り返す
高齢者は一度転倒を経験すると、外出に対する不安や恐怖感を抱き、外出を拒否するようになります。
外出を促す家族がいない独居の高齢者は、特にこの傾向が強いと言えます。
この状態が続くと自宅に閉じこもるようになり、買い物やご近所付き合いで得られる対人関係が希薄になっていき、社会参加する機会がどんどん減少していきます。
そして、社会参加する機会が減少することで、日常生活への意欲も薄れ、ADLの低下を招きます。
ADLが低下すれば、筋力低下や拘縮の悪化を引き起こし、転倒の危険はさらに高まります。
このように、高齢者にとっての転倒は、生命やその後の生活、QOLに重大な影響を及ぼす因子としてとらえられます。
では、なぜ高齢者は転倒してしまうのでしょうか?
転倒の原因・要因
一般的に転倒の原因は、本人の身体機能や精神状態を起因とする「内的原因」と、本人が置かれている環境や状況を起因とする「外的原因」に大別されます。
内的原因
「内的原因」は、感覚機能の鈍化、高次脳機能の障害、運動機能の低下などに分類されます。
(1)感覚機能の鈍化
感覚機能には、視覚、前庭覚などがあり、これらが障害されると障害物が見えにくくなったり、まっすぐ立つのが難しくなったりして、転倒しやすくなります。
・視覚の低下
・聴覚の低下
・体性感覚の低下 など
(2)高次脳機能の障害
高次脳機能には「注意」「記憶」「意識」などがあります。
注意力が低下したり、記憶をなくしたり、意識が混濁することで、障害物に気付きにくくなり、転倒しやすくなります。
・注意障害
・記憶障害
・意識低下 など
(3)運動機能の低下
筋力や関節可動域、心肺機能や持久力などの運動機能が低下することで、自分の足で体重を支えられなくなったり、バランスを取りにくくなったり、わずかな運動で疲労して転倒します。
・筋力低下
・関節可動域制限
・心肺機能低下
・持久力低下 など
外的原因
「外的原因」は、本人が置かれている外部環境のことです。
段差や滑りやすい床、分かりにくい斜面などが、外的原因に当たります。
・障害物
・段差
・滑りやすさ
・傾斜 など
【学ぶ】
■日本ケアレク研修大会2023
■自立支援のデイづくりセミナー
https://tsuusho.com/selfreliance
■デイの管理者養成講座&運営改善講座
■介護制度と報酬改定への対策&デイサービス見学会
■看護職・機能訓練指導員・介護職のための個別機能訓練実技セミナー
https://tsuusho.com/kunren_jitsugi
■【令和5年度版】デイの基準と運営指導・監査対応2日間セミナー
https://www.tsuusho.com/standard
■管理者・リーダーのための人財育成に向けた課題解決型セミナー~なぜ事業所内会議で意見が出ないのか?~
https://tsuusho.com/human_resource_development
■介護現場で働く職員が知っておくべき高齢者の方へ必要な医療知識
https://tsuusho.com/medicalknowledge
■送迎中の事故ゼロを目指すための安全運転ドライバー養成講座
■日常生活動作から見直す!じりつ・認知症ケアに必要な介護技術
■介護現場で働く職員が知っておくべきポジショニング技術入門
https://tsuusho.com/positioning
■リハ職・介護職が知っておくべき起居動作分析と機能訓練・介助場面で使える誘導技術
■ご利用者の生活動作・行為向上のためのリハビリアプローチ
https://tsuusho.com/livingfunction
■2024年診療報酬・介護報酬同時改定に向けたリハビリ施設がすべきマネジメント
■現場が大変身!スタッフ・ご利用者の活気が生まれる環境改善のビフォー・アフター ~「導線の仕掛け」と「プログラムづくり」の実践セミナー~
https://tsuusho.com/environmental_improvement
■【オンライン配信】人材不足と職員確保・定着
https://tsuusho.com/special_ondemand3
■【オンライン配信】「訪問+通所の新サービス」&「地域ケアステーション」
https://tsuusho.com/special_ondemand2
■【オンライン配信】2024年介護報酬改定の影響と対応
https://tsuusho.com/special_ondemand
■【オンライン講座】PEAPに基づくご利用者を取り巻く施設環境づくり
https://tsuusho.com/lp_creating_an_environment