ICF(国際生活機能分類)
国際生活機能分類には「心身機能・構造」「活動」「参加」の3つの構造があります。
「心身機能・構造」とは以前言われていた機能障害に対応するもので、筋力や関節可動域などの身体機能や変形・切断などの身体構造、記憶や計算力などの精神機能を指します。
「活動」とは、以前言われていた能力障害に対応するもので、食事・排泄・入浴などの日常生活活動などを指します。
「参加」とは、以前言われていた社会的不利(ハンディキャップ)に対応するもので、町内会活動やボランティア、経済活動などの社会活動への参加を指します。
ICFでは、これらの因子が相互複合的に関連し合い、総合的な機能として「生活機能」が規定されると述べています。
したがって、対象者の生活を常に3つの因子の視点で視ていく癖をつけることが必要となります。
この際、それぞれを単独で考えるのではなく、相互の関係についても深く考えていく必要があります。
それによって、より広く、より深く対象者が見えてきます。
同時に3つの構造で生活を視ることにより、3つのレベルでのケアを生み出すことが可能になります。
すなわち、「参加レベルのケア」「活動レベルのケア」「心身機能・構造レベルのケア」です。
これら3つのレベルでのケア提供を心がけましょう。
活動範囲拡大
心身機能が低下した際に問題となる事項の1つに「閉じこもり症候群」があります。
閉じこもり症候群における閉じこもりは、ただ単に「決まった場所にしか行かなくなる」→「家から出なくなる」→「部屋から出なくなる」→「布団から出なくなる」といった身体面の閉じこもりだけではありません。
「決まった人としか話さない」→「家の人としか話さない」→「自分の殻にこもる」といった精神面や社会面の閉じこもりもあります。
活動範囲の拡大を考える場合にはこの3つの面を考えることが重要です。
ケアの場面では「身体面の活動範囲の拡大」「精神面の活動範囲の拡大「社会面の活動範囲の拡大」と3つの面、それぞれ、またはいずれかを改善する視点が大切です。
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デイの管理者&リーダー「だよりね」
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