認知症のHさんはデイサービスに来てもじっと座っていることが多く、スタッフが「レクリエーションで体を動かしませんか?」と誘っても、「嫌だ。私は何もしたくない」と拒否します。
予定している活動ができないことが多く、スタッフは困っています。
なぜ?を考えて寄り添う
拒否ではなく「頭の中の準備」が整っていない状態
認知症でない人は、「認知症の人は記憶が苦手なのだ」と想像しがちですが、認知症当事者にとっては、記憶が苦手になるだけでなく「頭の中がまとまりにくい」ことにより、「分からない自分」への不安が大きくなります。
特に、初〜中期までには以下の3つに対する苦手意識が強まります。
(1)記憶
覚える・覚え続ける・思い出すことが苦手になる
(2)見当識の保持
時間、場所、人の顔が分からなくなる
(3)会話
単語を理解したり、言葉を発することが難しくなる
認知症でない人にとって、(1)~(3)は「当たり前に分かる・できる」ことですが、認知症の人はそれらが苦手になる上、それを行うことに「労力を割く」必要があるのです。
このように認知症の人の立場になって考えると、決して「活動拒否」や「無気力・無関心」になっているわけではなく、まだ活動を行えるほど頭の中の準備が整っていないと理解することが大切です。
対応で寄り添う
「活動への参加」より「不安の軽減」を優先
デイサービスで予定している活動を計画通りにやってほしいのは、スタッフの思いであって、ご本人の思いではありません。
認知症は頭の働き(認知機能)が不安定になる症状です。
あるときはやる気に満ちあふれていても、翌日はまったく興味を示さなかったり、拒否したりもします。
拒否が見られたときは、「活動への拒否」ではなく「頭の整理不足」と捉え、ご本人が抱えている心配事に寄り添うように話を聞き、不安の解消に努めることが最優先です。
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