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令和3年度介護報酬改定に関するQ&A【新型コロナウイルス感染症基本報酬への3%加算・規模区分の特例】

2021.03.26

3%加算及び規模区分の特例

(利用延人員数の減少理由)

【質問】

新型コロナウイルス感染症については、基本報酬への3%加算(以下「3%加算」という。)や事業所規模別の報酬区分の決定に係る特例(以下「規模区分の特例」という。)の対象となっているが、現に感染症の影響と想定される利用延人員数の減少が一定以上生じている場合にあっては、減少の具体的な理由(例えば、当該事業所の所在する地域に緊急事態宣言が発令されているか、当該事業所が都道府県、保健所を設置する市又は特別区からの休業の要請を受けているか、当該事業所において感染者が発生したか否か等)は問わないのか。

【回答】

対象となる旨を厚生労働省から事務連絡によりお知らせした感染症又は災害については、利用延人員数の減少が生じた具体的な理由は問わず、当該感染症又は災害の影響と想定される利用延人員数の減少が一定以上生じている場合にあっては、3%加算や規模区分の特例を適用することとして差し支えない


3%加算及び規模区分の特例

(新型コロナウイルス感染症による休業要請時の取扱い)

【質問】

各月の利用延人員数及び前年度の1月当たりの平均利用延人員数は、通所介護、地域密着型通所介護及び(介護予防)認知症対応型通所介護については、「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与に係る部分)及び指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」(平成12 年3月1日老企第36 号)(以下「留意事項通知」という。)第2の7(4)及び(5)を、通所リハビリテーションについては留意事項通知第2の8(2)及び(8)を準用し算定することとなっているが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、都道府県等からの休業の要請を受けた事業所にあっては、休業要請に従って休業した期間を、留意事項通知の「正月等の特別な期間」として取り扱うことはできるか。

【回答】

留意事項通知において「一月間(暦月)、正月等の特別な期間を除いて毎日事業を実施した月における平均利用延人員数については、当該月の平均利用延人員数に七分の六を乗じた数によるものとする。」としているのは、「正月等の特別な期間」においては、ほとんど全ての事業所がサービス提供を行っていないものと解されるためであり、この趣旨を鑑みれば、都道府県等からの休業の要請を受け、これに従って休業した期間や、自主的に休業した期間を「正月等の特別な期間」として取り扱うことはできない。

通所介護、通所リハビリテーションにあっては、留意事項通知による事業所規模区分の算定にあたっても、同様の取扱いとすることとする。


3%加算及び規模区分の特例

(加算算定延長の可否)

【質問】

3%加算については、加算算定終了の前月においてもなお、利用延人員数が5%以上減少している場合は、加算算定の延長を希望する理由を添えて、加算算定延長の届出を行うこととなっているが、どのような理由があげられている場合に加算算定延長を認めることとすればよいのか。都道府県・市町村において、届出を行った通所介護事業所等の運営状況等を鑑み、判断することとして差し支えないのか。

【回答】

通所介護事業所等から、利用延人員数の減少に対応するための経営改善に時間を要すること等の理由が提示された場合においては、加算算定の延長を認めることとして差し支えない。


3%加算及び規模区分の特例

(3%加算の年度内での算定可能回数)

※「令和3年度介護報酬改定に関するQ&A Vol.3(令和3年3月26日)」において削除

【質問】

新型コロナウイルス感染症の影響により利用延人員数が減少した場合、3%加算算定の届出は年度内に1度しか行うことができないのか。例えば、令和3年4月に利用延人員数が減少し、令和3年5月に3%加算算定の届出を行い、令和3年6月から3%加算を算定した場合において、令和3年6月に利用延人員数が回復し、令和3年7月をもって3%加算の算定を終了した事業所があったとすると、当該事業所は令和3年度中に再び利用延人員数が減少した場合でも、再度3%加算を算定することはできないのか。

【回答】

新型コロナウイルス感染症の影響により利用延人員数が減少した場合にあっては、この感染症に係る影響の現状に鑑み、3%加算の再算定の可否は、柔軟に判断することとして差し支えない。

なお、3%加算算定の延長を行った事業所であって、3%加算算定の延長終了の前月にあっても利用延人員数の減少が生じている場合は、3%加算算定延長終了月に再度3%加算算定の届出を行うものとする。

このため、1年度内においては最大で12月間(※)3%加算算定を行うことができる


(※)

2月:利用延人員数の減少が発生。

3月:3%加算算定の届出を行う。

4月(~6月):3%加算を算定。(3%加算算定期間:年度内累計3月)

6月:3%加算算定延長の届出を行う。

7月(~9月):3%加算を延長。(3%加算算定期間:年度内累計6月)

8月(当初の3%加算算定の延長終了月の前月):利用延人員数の減少がなお継続。

9月(当初の3%加算算定の延長終了月):3%加算算定(2回目)の届出を行う。

10月(~12月):3%加算を算定。(3%加算算定期間:年度内累計9月)

12月:3%加算算定延長(2回目)の届出を行う。

1月(~3月):3%加算を延長。(3%加算算定期間:年度内累計12月)


ただし、新型コロナウイルス感染症以外の感染症や災害(3%加算の対象となる旨を厚生労働省から事務連絡によりお知らせしたものに限る。)によって利用延人員数の減少が生じた場合にあっては基本的に一度3%加算を算定した際とは別の感染症や災害を事由とする場合にのみ、再度3%加算を算定することが可能である。


3%加算及び規模区分の特例

(規模区分の特例の年度内での算定可能回数)

【質問】

規模区分の特例適用の届出は年度内に1度しか行うことができないのか。

例えば、令和3年4月に利用延人員数が減少し、令和3年5月に規模区分の特例適用の届出を行い、令和3年6月から規模区分の特例を適用した場合において、令和3年6月に利用延人員数が回復し、令和3年7月をもって規模区分の特例の適用を終了した事業所があったとすると、当該事業所は令和3年度中に再び利用延人員数が減少した場合でも、再度特例の適用の届出を行うことはできないのか。

【回答】

通所介護(大規模型I、大規模型II)、通所リハビリテーション事業所(大規模型I、大規模型II)については、利用延人員数の減少が生じた場合においては、感染症又は災害(規模区分の特例の対象となる旨を厚生労働省から事務連絡によりお知らせしたものに限る。)が別事由であるか否かに関わらず、年度内に何度でも規模区分の特例適用の届出及びその適用を行うことが可能である。また、同一のサービス提供月において、3%加算の算定と規模区分の特例の適用の両方を行うことはできないが、同一年度内に3%加算の算定と規模区分の特例の適用の両方を行うことは可能であり、例えば、以下も可能である。(なお、同時に3%加算の算定要件と規模区分の特例の適用要件のいずれにも該当する場合は、規模区分の特例を適用することとなっていることに留意すること。)


・年度当初に3%加算算定を行った事業所について、3%加算算定終了後に規模区分の特例適用の届出及びその適用を行うこと。(一度3%加算を算定したため、年度内は3%加算の申請しか行うことができないということはない。)

・年度当初に規模区分の特例適用を行った事業所について、規模区分の特例適用終了後に3%加算算定の届出及びその算定を行うこと。(一度規模区分の特例を適用したため、年度内は規模区分の特例の適用しか行うことができないということはない。)


3%加算及び規模区分の特例

(3%加算や規模区分の特例の終期)

※「令和3年度介護報酬改定に関するQ&A Vol.3(令和3年3月26日)」において削除

【質問】

3%加算や規模区分の特例の対象となる感染症又は災害については、これが発生した場合、対象となる旨が厚生労働省より事務連絡で示されることとなっているが、対象となった後、同感染症又は災害による3%加算や規模区分の特例が終了する場合も事務連絡により示されるのか。

【回答】

新型コロナウイルス感染症による3%加算や規模区分の特例にかかる取扱いは、今後の感染状況等を踏まえ、厚生労働省にて終期を検討することとしており、追って事務連絡によりお示しする。

なお、災害等については、これによる影響が継続する期間等は地域によって異なると想定されることから、3%加算や規模区分の特例の終期は、都道府県・市町村にて判断することとして差し支えない。


3%加算及び規模区分の特例

(届出様式(例)の取扱い)

【質問】

「通所介護等において感染症又は災害の発生を理由とする利用者数の減少が一定以上生じている場合の評価に係る基本的な考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」(老認発0316第4号・老老発0316第3号令和3年3月16日厚生労働省老健局認知症施策・地域介護推進課長、老人保健課長連名通知。以下「本体通知」という。)において、各事業所における3%加算算定・規模区分の特例の適用に係る届出様式(例)が示されているが、届出にあたっては必ずこの様式(例)を使用させなければならないのか。都道府県や市町村において独自の様式を作成することは可能か。

【回答】

本体通知における届出様式(例)は、今回の取扱いについて分かりやすくお伝えする観点や事務手続きの簡素化を図る観点からお示ししたものであり、都道府県・市町村におかれては、できる限り届出様式(例)を活用されたい。

なお、例えば、届出様式(例)に加えて通所介護事業所等からなされた届出が適正なものであるか等を判断するために必要な書類等を求めることは差し支えない。


3%加算及び規模区分の特例

(届出がなされなかった場合の取扱い)

【質問】

3%加算算定・規模区分の特例の適用に係る届出は、利用延人員数の減少が生じた月の翌月15日までに届出を行うこととされているが、同日までに届出がなされなかった場合、加算算定や特例の適用を行うことはできないのか。

【回答】

貴見のとおり。他の加算と同様、算定要件を満たした月(利用延人員数の減少が生じた月)の翌月15日までに届出を行わなければ、3%加算の算定や規模区分の特例の適用はできない。なお、例えば令和3年4月の利用延人員数の減少に係る届出を行わなかった場合、令和3年6月にこの減少に係る評価を受けることはできないが、令和3年5月以降に利用延人員数の減少が生じた場合は、減少が生じた月の翌月15日までに届出を行うことにより、令和3年7月以降において、加算の算定や規模区分の特例の適用を行うことができる。

なお、令和3年2月の利用延人員数の減少に係る届出にあっては、令和3年4月1日までに行わせることを想定しているが、この届出については、新型コロナウイルス感染症による利用延人員数の減少に対応するものであることから、都道府県・市町村におかれてはこの趣旨を鑑み、届出の締切について柔軟に対応するようお願いしたい。


3%加算及び規模区分の特例

(第12報を適用した場合の利用延人員数の算定)

【質問】

「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第12報)」(令和2年6月1日付厚生労働省老健局総務課認知症施策推進室ほか事務連絡)(以下「第12報」という。)による特例を適用した場合、1月当たりの平均利用延人員数を算定するにあたっては、第12報における取扱いの適用後の報酬区分ではなく、実際に提供したサービス時間の報酬区分に基づき行うのか。

【回答】

「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第13報)」(令和2年6月15日付厚生労働省老健局総務課認知症施策推進室ほか事務連絡)問4でお示ししているとおりであり、貴見のとおり。


<参考>

新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第13報)」(令和2年6月15日付厚生労働省老健局総務課認知症施策推進室ほか事務連絡)

【問4】

第12報による特例を適用した場合、事業所規模による区分を決定するため、1月当たりの平均利用延人員数を算定するにあたっては、第12報における取扱いの適用後の区分ではなく、実際に提供したサービス時間の報酬区分に基づき行うのか。

【回答】

貴見のとおり。


3%加算及び規模区分の特例

(他事業所の利用者を臨時的に受け入れた場合の利用延人員数の算定)

【質問】

新型コロナウイルス感染症の影響による他の事業所の休業やサービス縮小等に伴って、当該事業所の利用者を臨時的に受け入れた結果、利用者数が増加した事業所もある。このような事業所にあっては、各月の利用延人員数及び前年度1月当たりの平均利用延人員数の算定にあたり、やむを得ない理由により受け入れた利用者について、その利用者を明確に区分した上で、平均利用延人員数に含まないこととしても差し支えないか。

【回答】

差し支えない。本体通知においてお示ししているとおり、各月の利用延人員数及び前年度の1月当たりの平均利用延人員数の算定にあたっては、通所介護、地域密着型通所介護及び(介護予防)認知症対応型通所介護については、「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与に係る部分)及び指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」(平成12年3月1日老企第36号)(以下「留意事項通知」という。)第2の7(5)を、通所リハビリテーションについては留意事項通知第2の8(2)を準用することとしており、同項中の「災害その他やむを得ない理由」には新型コロナウイルス感染症の影響も含まれるものである。なお、新型コロナウイルス感染症の影響により休業やサービス縮小等を行った事業所の利用者を臨時的に受け入れた後、当該事業所の休業やサービス縮小等が終了してもなお受け入れを行った利用者が3%加算の算定や規模区分の特例を行う事業所を利用し続けている場合、当該利用者については、平均利用延人員数に含めることとする。

また、通所介護、通所リハビリテーションにあっては、留意事項通知による事業所規模区分の算定にあたっても、同様の取扱いとすることとする。


3%加算及び規模区分の特例

(利用者又はその家族への説明・同意の取得)

【質問】

3%加算や規模区分の特例を適用するにあたり、通所介護事業所等において利用者又はその家族への説明や同意の取得を行う必要はあるか。また、利用者又はその家族への説明や同意の取得が必要な場合、利用者又はその家族への説明を行ったことや、利用者又はその家族から同意を受けたことを記録する必要はあるか。

【回答】

3%加算や規模区分の特例を適用するにあたっては、通所介護事業所等が利用者又はその家族への説明や同意の取得を行う必要はない。

なお、介護支援専門員が居宅サービス計画の原案の内容(サービス内容、サービス単位/金額等)を利用者又はその家族に説明し同意を得ることは必要である。


3%加算及び規模区分の特例

(適用対象者の考え方)

【質問】

3%加算や規模区分の特例を適用する場合は、通所介護事業所等を利用する全ての利用者に対し適用する必要があるのか。

【回答】

3%加算や規模区分の特例は、感染症や災害の発生を理由として利用延人員数が減少した場合に、状況に即した安定的なサービス提供を可能とする観点から設けられたものであり、この趣旨を鑑みれば、当該通所介護事業所等を利用する全ての利用者に対し適用することが適当である。


3%加算及び規模区分の特例

(第一号通所事業の取扱い)

【質問】

第一号通所事業には、3%加算は設けられていないのか。

【質問】

貴見のとおり。なお、通所介護事業所等において、3%加算や規模区分の特例の適用対象となるか否かを判定する際の各月の利用延人員数及び前年度の1月当たりの平均利用延人員数の算定にあたっては、本体通知II(3)にお示ししているとおり、「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与に係る部分)及び指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」(平成12年3月1日老企第36号)第2の7(4)を準用するものであることから、通所介護事業等と第一号通所介護事業が一体的に実施されている場合にあっては、第一号通所事業の平均利用延人員数を含むものとする。


【情報提供】

■令和3年度介護報酬改定について

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00034.html


【学ぶ】

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