認知症などの影響で入浴が苦手な方、介助を嫌がる方も多くいます。
そのような方には声かけや介助方法を工夫して、できるだけ心地よく入浴してもらえるようにしましょう。
【1】介助の質を高めるアプローチ
ケアの場面では羞恥心や認知症の症状からお風呂に入りたがらない方がいます。
入浴の自立を目指す前に、その方に「お風呂に入りたい」という気持ちになってもらう必要があります。
以下は、実際に介護現場で行い、入浴することができるようになった工夫例です。
以下の例が必ずほかの方にも効果が出るわけではありません。
ご利用者一人ひとりの症状に合わせてさまざまな工夫を行うことが大切です。
■入浴可能になったアプローチ例
(1)お風呂に対するイメージを良くする
(2)声かけを工夫する
(3)浴槽に花を浮かべる
(4)浴室の環境を改善する
【2】服を脱ぐのが苦手な方へのアプローチ
以下は、服を脱ぐ手順が分からなくなったり、「靴下を脱いでください」などと声を掛けても動作ができなくなっている方に行った工夫例です。
できるだけ自分で服を脱ぐことができるような声かけなどをしてみましょう。
大切なことは、ご本人が不快に感じないようにすることです。
■服を脱ぐことができるようになった工夫例
(1)一緒に脱ぐ
(2)歌を流す、歌を歌いながら脱ぐ
(3)手順を示す
(4)言い方を変える
(5)擬音を使う
(6)脱ぐ場所に手を誘導
【3】移動や基本動作が苦手な方へのアプローチ
以下は、浴室までの移動やイスに座るなどの動作が難しくなった方に行った工夫の例です。
入浴時に基本動作の介助を行う際は、介助者がより介助しやすくなるような工夫も必要です。
■移動や基本動作をしやすくする工夫例
(1)イスを近づける
(2)矢印を付ける
(3)イスに座る場合
(4)一緒に浴槽をまたぐ
(5)タオルを腰に巻いて介助
(6)重心移動を介助する
【4】お湯をかけるのを嫌がる方へのアプローチ
(1)手でさすりながらお湯をかける
(2)徐々にお湯をかける位置を上げていく
(3)保温効果を高める
(4)自分の体を動かしてもらう
【5】洗体関連のアプローチ
(1)シャンプー容器の工夫
(2)言い方を変える
(3)自尊心の尊重(陰部を洗う)
(4)「洗う」ではなく「マッサージ」と伝える
(5)足の裏を洗う
(6)支える台
(7)洗う足を乗せる台
(8)浴槽から湯をすくってもらう
(9)慣れてもらう
【6】湯船の中から立ち上がれない人へのアプローチ
(1)立ち上がり補助
(2)意識を外す
(3)遠くから呼ぶ
(4)手すりを付ける
【7】その他のアプローチ
(1)疲れやすい人へ
(2)ゴムやクリップの活用
(3)ドライヤーを固定
(4)お風呂は楽しいのイメージ
【情報提供元】
令和3年度新設新入浴加算対応!!自立支援の入浴ケア・訓練
https://dayshop.biz/item/detail/nyuyoku.html
デイの管理者&リーダー「だよりね」
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