ほかの利用者の娘さんから高額なサプリメントを買わされ金銭トラブルに
女性利用者のKさんは認知症の症状はなく、気さくな性格でほかの利用者との関係も良好です。
ある日、Kさんの娘さんからクレームの電話が入りました。Kさんが利用者Mさんに勧められ、Mさんの娘さんから大量の栄養食品( サプリメント) を買ったというのです( 総額約40万円) 。
さらに、「Mさんがデイで試供品を配っている」、「デイの職員も利用者に勧めている」とデイサービスが販売に協力していると主張します。
所長は「職員が栄養食品を勧めている事実はなく、販売に協力もしていません。
利用者同士の施設外のお付き合いに対して、当施設では責任は負えません」と説明しました。
しかし、娘さんは「デイのせいで40万円もの栄養食品を買わされたのだから、デイにも責任がある」と主張します。
所長が「Kさんはご自分の意思で買われたのですから、個人の責任です」と言うと、娘さんは、「無責任だ!こんなデイはすぐにやめさせます。ほかの利用者さんにもだまされないように注意しておくわ」と電話を切ってしまいました。
その後、Kさんの娘さんは、今回の事態をSNSなどに書き込んだため、数人の利用者が利用をやめてしまいました。
市の介護保険課から事情を聞かれたデイサービスが調査したところ、ほかにもMさんの娘さんから多額の栄養食品を購入した利用者が見つかりました。
利用者同士のトラブルはデイの責任?
本事例が大きなトラブルになった要因は、「事業所外の利用者同士のトラブルについて、デイサービスには一切責任がない」と決めつけてしまったことです。
本当にデイサービスには責任がないのでしょうか?
また、どのように対応すればよかったのでしょうか?
ここがNG!
・Mさんの販売勧誘行為について一切調べず、「販売に協力していない」と断言。
・後から事実と判明した場合、大きな責任問題に。
・仮にデイサービスが何も知らなかったとしても、法的な責任とは別に道義的責任が追及される。
【情報提供元】
月刊デイ
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