反張膝とは、立脚時に膝が過伸展してしまう現象です。
体幹前傾、股関節屈曲、膝関節伸展、足関節底屈が起こるため、これらの関節の動きを引き起こす筋活動のバランスに対してアプローチする必要があります。
歩行は周期ごとに筋肉の活動が異なるため、歩行周期別に原因の可能性を考え、それぞれに対してアプローチします。
また、動作時は中枢神経系により複数の筋肉が同時に働き、これらのパターンを組み合わせることで協調的で効率的な動作を行うことができます。
そのため、大臀筋や大腿四頭筋だけにアプローチをするのではなく、障害が起こっている周期に必要な筋活動の組み合わせが入っている課題を取り入れるべきです。
思うような活動が引き出せないときは、立位→座位→臥位の順で姿勢を変え、負荷の低い姿勢で実践しましょう。
歩行周期別の反張膝の原因
立位保持時の反張膝
●下肢伸展の異常パターン
●ハムストリングス・大臀筋・体幹前後面筋の低活動
●体幹前後面筋の協調性低下
●身体図式のゆがみ
IC~LR(初期接地~荷重応答期)時の反張膝
●遊脚期での異常な伸展パターン
●前脛骨筋の活動性低下
●下腿三頭筋の過剰な底屈活動
●大腿前面筋の活動低下
MSt(立脚中期)時の反張膝
●下腿三頭筋の筋出力低下
●体幹前後面筋の動的なコントロール低下
●下腿三頭筋の過剰な底屈活動
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