感覚について
認識の基になるさまざまな情報を得るためには、感覚が必要です。
老化や認知症疾患などで感覚機能が低下すると情報の収集に困難を来たし、認識力が低下するので、感覚機能系に対するケアが大切です。
認識力の維持と低下の予防改善には感覚に対するアプローチが重要となります。
感覚の重要性
・意識レベルの改善・維持
・運動・動作を引き出す
・運動の調節・調整に重要な役割を果たす
・自分の体を自分のものと感じる
・自分が体を動かしている、自分の体が動いているということを感じる
・自分の体の位置関係を理解することができる
・評価として疾患発見の手助けとなる
・感覚刺激が心身機能の改善に役立つ
・環境を把握する道具として使っている ほか
[1]感覚と意識
末梢神経からの感覚入力によって、意識レベルは向上します。
外部からの感覚刺激が減少すると、意識レベルの低下、傾眠傾向が出現しやすくなります。
[2]感覚と運動
<1>運動の引き金となる感覚
感覚は、運動の引き金となります。
(膝下をたたくと膝が伸びる(腱反射)、ボールなどの物が飛んでくるのが見えると思わず手が出たり、身をかがめる、など)
<2>運動の調節・調整
■フィードバック
フィードバックとは、例えば箱を持ったときに予想以上に重かった場合、ただちにその重さに合わせて力の量を増やすなど、感覚を基に運動を調整する機能です。
■フィードフォワード
フィードフォワードとは、例えば箱を見て、その大きさや形から箱を持ち上げるために必要な力を予測して出すなど、情報を基に適正と思われる運動を起こす機能です。
[3]感覚と自己認知
私たちは、自分の体を自分のものと認識しています。
この自己身体認知には、以下の3つの要素が必要だと言われています。
(1)身体保持感
特定の身体部位が自分のものであると自覚する感覚です。
(2)運動主体感
自分が運動を遂行していると自覚する感覚です。
(3)身体構造のマップ
体のどこに、どの部位があるかという位置づけを自覚する感覚です。
[4]感覚と認知症
<1>認知症の評価として感覚を活用
嗅覚の異常や触覚認知機能の低下などが、認知症のスクリーニング評価として活用されています。
<2>認知症に対して感覚刺激を加える
認知症の身心機能改善のために、さまざまな感覚入力(感覚刺激を与えること)が有用です。
[5]感覚と環境
環境を把握する上では、感覚が必要不可欠ですが、感覚機能が低下することにより、環境の把握も困難になります。
そのために「なじみの環境」「家庭的な環境」など、認知症ケアにはさまざまな環境設定が重要とされています。
【情報提供元】
実践 認知症ケア2
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