「排せつ」は、日常生活の中で必ず行う、生きていく上で欠かせない行為です。
また、非常にプライベートな行為でもあり、適切な排せつケアを行うことは、ご利用者の尊厳を守ることにもつながります。
適切なケアを行うためには、ご利用者一人ひとりの状態・ニーズなどを把握し、どの行程にどのような介助が必要かを考えなくてはなりません。
評価する主な項目
■尿意・便意
本人が尿意・便意を自覚しているか、どのように表れるかを把握する必要があります。
[尿意・便意のサインの例]
・顔をしかめる
・ウロウロする
・おなかや股間を押さえる
・ソワソワして落ち着かない
・イライラしている
■排せつにかかわる動作
トイレへ移動し、排せつして後処理をし、手を洗うまでの一連の動作の中で、どの部分がどのように困難なのか、自分でできる部分はあるか、どこに介助が必要なのかなどを確認します。
麻痺や拘縮などにより、動作が難しくなっている場合もあるため、基本的な健康状態なども把握しておく必要があります。
■排せつの頻度
排尿・排便の記録を取り、医療専門職に相談しながら、正常な排せつができているかどうかを確認しましょう。
【排尿・排便の頻度の目安】
[排尿]
・4~7回/日…正常
・8回以上/日…頻尿
[排便]
・1~3回/日または3日に1回程度…正常
・4日以上排便がない…便秘
■習慣
一人ひとりに合わせたケアを行うためには、本人が慣れ親しんだやり方に合わせることも大切です。
トイレに行くタイミングやトイレットペーパーの取り方、お尻の拭き方など、その人のやり方を知っておきましょう。
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