膝折れとは、体重を乗せた際に、膝が過屈曲してしまう現象です。
立位移行時や歩行時の立脚初期から中期にかけての荷重時に起こりやすく、転倒に直結します。
急性期で起こりますが、維持期においても大脳半球の広範な損傷にてADL重介助を呈している場合、注意障害などで散見されます。
体幹後傾・股関節伸展、膝関節屈曲、足関節背屈が起こるため、弛緩性に対して介入するか、膝折れが生じたアライメント・歩行周期・速度に応じた筋活動のバランスに対してアプローチする必要があります。
■歩行周期別の膝折れの原因
立位保持時の膝折れ
・体幹から下肢の広範な筋出力低下
・二次的な膝関節の屈曲拘縮
IC~LR(初期接地~荷重応答期)時の膝折れ
・体幹前後面筋、大臀筋の筋出力低下(ハムストリングスの過活動)
・大腿四頭筋の活動不全
・注意障害による麻痺側の姿勢筋緊張低下
MSt(立脚中期)~TSt(立脚終期)時の膝折れ
・下腿三頭筋の筋出力低下
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