デイでの訓練は自宅での入浴の自立を目指すために行います。
そのため、自宅の浴室などの環境を確認し、自立した入浴のために必要な環境整備の助言や介助方法の指導などをする必要があります。
まずは、一般的な家庭の浴室の特徴などについて理解しておきましょう。
ユニットバスについて
ユニットバスとは、セットで造られた浴室の壁や天井、床、浴槽などを施工事に組み立てた浴室を指します。
ユニットバスは、機密性が高く保温性も良いのですが、設備の後付けが難しい場合があり、取り付けには大がかりな工事が必要なケースもあります。
■ユニットバスの構造図
ユニットバスは、設置スペースに箱体のユニットバスが収められています。
ユニットバスに手すりを取り付ける際は以下のような造りになります。
■手すりなどの取り付けが可能な壁パネル
一口に浴室といっても、その構造はさまざまです。
手すりなどの取り付けを提案する際は、壁パネルの種類にも注意しましょう。
代表的なパネル断面の例をご紹介します。
(メーカーにより、呼称、構造などが異なる場合があります)
■取り付けが不可能な壁パネル
FRP
→裏側に補強用のリブが多くあるため下穴を開けるのが困難。
ホーロー
→下穴を開けた後のサビ防止が困難。
ドアについて
一般的に、お風呂のドアには「開き戸」「引き戸」「折れ戸」の3種類があります。
戸が開けにくいなどの不具合があれば、取り換える提案をすることも必要です。
浴室の戸は水滴が付くため、床が濡れないように浴室側に可動するようになっています。
ドアの取り換えや手すりの取り付けなどをする際は、電気のスイッチの位置などにも注意が必要です。
鏡について
浴室の洗体場所に取り付けてある鏡は、一般的な高さのイスに座ったときに顔が映る位置になっています。
浴室のイスが高いと、鏡の高さが合わなくなる場合もあるので実際に座って確認してください。
また、ご利用者が「自分の陰部が鏡に映って介護職員に見えているのではないか」と恥ずかしく感じる場合もあるので、このような点にも配慮が必要です。
浴室内の温度の注意
冬場、脱衣室や浴室が寒いとヒートショックを起こしやすくなります。
外部に面している窓やドアの隙間がないかなどもチェックしましょう。
また、温度計などを設置し、室温などの差に注意するように促すことも大切です。
【情報提供元】
令和3年度新設新入浴加算対応!!自立支援の入浴ケア・訓練
https://dayshop.biz/item/detail/nyuyoku.html
デイの管理者&リーダー「だよりね」
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