年齢を問わず言語コミュニケーション障がいを持つ方々を支援
「ことばの道デイサービス(以下、ことばの道)」は、介護保険と障害福祉の両サービスを提供する共生型デイサービスです。
県内初の言語コミュニケーション障がいに特化したデイサービスとして2008年4月に開設し、失語症などの障がいを持った方とそのご家族の支援をしてきました。
その後、10年以上支援に取り組む中で、若年の失語症者の働く場所や子どもたちのコミュニケーション訓練の場所がない現状を痛感することが多々あり、2021年4月に子どもから大人までを対象にした言語リハビリ施設(デイサービス/児童発達支援/放課後等デイサービス/就労継続支援B型/居宅介護支援事業所)を開所しました。
【開設の背景・ニーズ】
<成人・高齢者>
・目に見えない障がいのため、周囲の理解が得られにくく、一般的なデイサービスでは孤立しやすい
・脳卒中による失語症など、病院退院後も充実した生活期支援が必要
<若年者>
若年の失語症者の働く場所がない
<子ども>
自閉症や構音障害などを持つ子どもたちのコミュニケーション訓練の場所がない
言語リハビリを求めて 遠方からも通所
現在、デイサービスの登録利用者は約80名で、そのうち6名が障害福祉サービスのご利用者です。
年齢は30〜90歳代までと幅広く、平均年齢は70歳代と一般的なデイサービスに比べて若い傾向にありますが、ほとんどのご利用者が言語コミュニケーションに困難さを抱えており、遠方から言語のリハビリを求めて通所している方もいます。
職種間で連携し、安心して話せる環境をつくる
言語訓練は、専門職である言語聴覚士が直接ご利用者へ実施していますが、訓練時間以外も活発なコミュニケーションが生まれるよう、工夫したプログラムを提供しています。
言語聴覚士だけでなく、携わる介護職員にも高いコミュニケーション技術が求められますが、言語聴覚士がご利用者の発話能力などを評価し、適切なコミュニケーション方法などを職種間で情報共有するようにしています。
さらに、『失語症者向け意思疎通支援者養成講座』を受講している介護職員や看護職員も多く、すべての職員がコミュニケーションのプロフェッショナルとして意識を高く持って取り組んでいます。
このことは、失語症者が安心して話すことのできる環境につながっており、訓練効果の向上にも結びついています。
【情報提供元】
月刊デイ
【学ぶ】
■【2021年12月31日(金)迄期間限定配信】第20回日本通所ケア研究大会(合同開催)第17回認知症ケア研修会in福山
https://tsuusho.com/conference/