[質問]
訓練をしたくないという方に対するかかわり方に困っています。
私の病院は、一定期間内にFIM の点数を一定の数値以上向上させなくてはならないという方針があります。
しかし、ご本人の意欲低下もあり、あまり強く勧めすぎると、私との関係が悪くなるのではと悩みます。
まずは関係性が大切と考え、自分が機能向上のために必要と思う内容より低い負荷のリハビリをしているのですが、こんなことをのん気にやっていたら、成果が出ないと思い焦ります。
また、なかなか成果が出てこないことについて、上司からとやかく言われることも多く、それもストレスになります。
どうしたらいいでしょうか。
[回答]
自分が本当にしたいかかわり方を探り、自分の方針を決める
強く勧めてでも、必要性のあるリハビリをやってもらうのか、ご本人との関係性を重視し、ご本人のペースを尊重してリハビリを進めるのか、悩むところだと思います。
ケースバイケースといえばそうなのでしょうが、このケースのように、どれくらいの強度で、ご本人をリハビリに強く誘っていいのか迷う場面では、まず自分の方針を決めることが大切です。
つまり「自分は患者さんとのかかわりで何を大切にするのか? どんなかかわりができればベストだと言えるのか?」など自分の中で、こうありたいという方針を決めるのです。
そのためには、自分の中にある以下の2つの思いについて、なぜそれが大切だと思うかを深く考えてみましょう。
(1)必要なリハビリをしてもらうよう強く勧める
(2)相手との関係性を重視し、できる範囲でリハビリをする
(1)については、うまく成果が出せれば、「ADLが上がり、ご本人の生活が良くなる」と言えますし、(2)については、ご本人のペースに合わせることは「ご本人の気持ちに寄り添う」ということになるかと思います。
2つの思いについて、まず自分が本当に納得してできるのはどちらなのかを考えてみてはいかがでしょうか。
【情報提供元】