第1法則: 記憶障害に関する法則
■記銘力低下
話したことも、見たことも、行ったことも直後に忘れてしまうほどのひどい物忘れ。
■全体記憶の障害
食べたことなど、体験したこと全体を忘れてしまう。
■記憶の逆行性喪失
現在から過去にさかのぼって忘れていくのが特徴。
第2法則 : 症状の出現強度に関する法則
より身近な者に対して認知症の症状がより強く出る。
第3法則 : 自己有利の法則
自分にとって不利なことは認めない。
第4法則 : まだら症状の法則
正常な部分と認知症として理解すべき部分とが混在する。
初期から末期まで通してみられる。
第5法則 : 感情残像の法則
言ったり、聞いたり、行ったことはすぐ忘れる(記銘力低下の特徴)が、感情は残像のように残る。
理性の世界から感情の世界へ。
(A)ほめる、感謝する
(B)同情(相づちをうつ)
(C)共感(「よかったね」を付け加える)
(D)謝る、事実でなくても認める、嘘をつく(悪役を演じる俳優の気持ちで)
第6法則 : こだわりの法則
ひとつのことにいつまでもこだわり続ける。
説得や否定はこだわりを強めるのみ。本人が安心できるようにもっていくことが大切。
(A)そのままにしておく
(B)第三者に登場してもらう
(C)場面転換をする
(D)地域の協力、理解を得る
(E)一手だけ先手を打つ
(F)お年寄りの過去を知る
(G)長期間は続かないと割り切る
第7法則 : 認知症症状の了解可能性に関する法則
老年期の知的機能低下の特性から全ての認知症の症状が理解・説明できる。
第8法則 : 衰弱の進行に関する法則
認知症の人の老化の速度は非常に速く、認知症になっていない人の約3倍のスピード。
介護に関する原則
認知症の人の形成している世界を理解し、大切にする。
その世界と現実とのギャップを感じさせないようにする。
【情報提供元】
デイの管理者&リーダー「だよりね」
実践 認知症ケア1
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