BPSDは高次脳機能障害を基盤とするところへ何らかの要因がきっかけとなり発生する
BPSDは、記憶障害や注意障害などの高次脳機能障害を基盤とするところに、何らかの因子がきっかけとなって二次的に発生する症状です。
記憶障害や注意障害そのものから直接発生するのではなく、そのときの身体状況やコミュニケーション、環境、活動、心理状況などによって惹起・助長されるものです。
従って、介護職はBPSDに対応する際、どのような障害が基盤となり、どのような身体状況・コミュニケーション・環境・活動・心理状況が症状発生に関与したのかを推測することが必要です。
また、どのような状況がBPSDを発現させやすいのかを把握し、そのような状態をつくらないことも重要となります。
基本的な考え方
BPSD発生は、
(1)認知症の人にBPSDが発生するわけではない。
(2)同一人物でもきっかけがあれば発生し、きっかけがなければ発生しない。
が考えられます。
高次脳機能障害とは
■失見当識(見当識障害)
時間、場所、人物や周囲の状況を正しく認識することが障害された状態。
■記憶障害
「記憶する力が衰え、過去のことなどが想起できなくなる」「日時、人の名前、場所の名前が覚えられない」「さっきやった出来事を思い出せない」「身に付けた技術を使えない」など。
■注意障害
「注意が散漫になって、何らかの作業をしていても、すぐ他のことに注意がいく」「注意力が低下しているため見つけるのに時間がかかる」「同じことばかりして他に注意が移せない」「歩きながらしゃべるなど同時に2つのことができない」など。
■失語
口などの機能は良いのに思った言葉が出てこない、目や耳の機能はよいのに聞いた言葉が理解できない、字が読めない、書けないなど。
■失認
「感覚障害はないが、見たり、聞いたり、触ったりしてもそれが何か分からない」「日常使っているものを見ても何か分からず、使えない(視覚失認)」「色が区別できない(色彩失認)」「人の顔が区別できない」「空間情報を認識して操作できない(視空間失認)」などがある。
■失行
「運動障害はなく、手や足が動くのに、まとまった動作や行為ができない」「挨拶ができない」「箸などの道具が使えない」「図形がうまく描けないなどの不都合が生じ、日常生活にも差し障りがある」など。
【情報提供元】
デイの管理者&リーダー「だよりね」
実践 認知症ケア1
https://dayshop.biz/item/detail/2129.html
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